読了:「室町戦国史紀行/宮脇俊三」 ISBN:4062739186

単なる歴史文学ではなく、かといって単なる紀行文とはまた違う、著者らしい歴史紀行文。
私の知る限りで最も似た作品は司馬遼太郎氏の「街道を行く」シリーズかと思いますが、それともまた毛色の違う、独特の作品です。
「ひかり何号に乗って、何時何分京都着」のような他の著者が書かないような行き帰りの列車の詳述などは、鉄道旅行文学というジャンルを手がける著者らしいと思います。
古代から中世、関ヶ原の戦いに至るまでの歴史に関わる史跡を巡るシリーズの最終巻です。関ヶ原までとなったのは著者自身が書くように体力の衰えによるものなので致し方ないですが、やはり残念です。